数千枚の波の果て

Since 2026.7.14

めざせ、プロ客

立ち飲み屋に行くと、2回目であれば「前にも来たことあるんですよ or ありますよね」というコミュニケーションで、それ以降はなんとなく居着くようになったり、常連のようになったり。

常連のようになってもいいけれども、常連ムーブと空気感は作らないように、いつでも誰でもその店とその空間に入れるように意識しておきたい。客側としてもこういうことって心がけておくと、いい店の環境は保たれる。そういう意識がないと段々淀んできて、身内だけの空間みたいになって新規の客が来なくなってくる。そうなるとやっぱりマンネリじゃないけど面白味が減ってしまうから、客側としても気をつけていた方がよいのだ。こういうのも公共の福祉という。

「いいお客様でありたい」というカッコつけ願望ともいえる。「歓迎される自分でありたい」という背伸び。「少しでも立派でありたい」という上向きな姿勢。大事なことなので言葉を変えつつ3回言いました。動機はなんであれ、ノブレスオブリージュが大切ということ。

学生時代、友人が「銀座行くときは化粧とか変えるしぃ」とか言っていて、それと似通っていると思う。彼女の場合、銀座という街の雰囲気に合わせるという意識のもとだろうけど、飲み屋やバーになるともっとミクロでお互いの顔が見える。そして立ち居振る舞いが及ぼす影響は、銀ブラとは比じゃない。「人から見て素敵だと思われたい」という善玉ぶった虚勢・ほんの少しのやせ我慢。ほんとに大事なことなので4回目。

上記のことを踏まえつつ、常連のようになりながら、つまり店側に認知されながらも、そのコミュニティには属しきらず、お客様という客観的な立場をキープしつつ、外の風を吹かせながらもちょっとしたお話ができる、という絶妙な距離感。これができる人間を「プロ客」と呼ぶ。

客は店の空間の一部を担い、店は客の人生の一部を彩る。

めざせ、プロ客。